みぐぞうの後ろ向き日記
80年代オタクカルチャーを自己流で考察したりする後ろ向きな人。
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2008-05-26 22:33 |
カテゴリ:日記
先日からコツコツ進めていた「かまいたちの夜x3」の全エンディングをやっとこさコンプリートいたしました。

バッドエンドを出した後は、キャラクターを選択し直してキャラ別のバッドエンドを回収するクセを付けないと、本気で地獄を見ますね。このゲーム。
全エンディング到達後の「金のしおり」で追加されたエピローグを見た感想は…「綺麗に終わってくれたなあ」の一言です。
「おしまい」の文字が画面に浮かんだ瞬間、非常に暖かい気持ちになりました。
しかしまあ、黒歴史扱いの「2」も最初からここまでシナリオを完成させていれば、あそこまで叩かれなくて済んだと思うんですけどねぇ…。
まあ、「妄想編」とシナリオコンプリート後の「毒デンパ」がある以上、どっちにしても悪評は避けられなかったとは思いますが。
とりあえず、コンプリートの御褒美って事で、今日はプレステ3のソフトを色々買ってみましたよ。
まずは「NINJA GAIDEN Σ」
XBOX版の「無印」「BLACK」を持ってるくせに、また買ってしまいました。当時は10面まで泣く思いをして進めたんですが、戦車x2の後のヘリ戦で投げ出してしまいました。
もうね、何十回もコンティニューしても進めないと、こめかみから変な汁が滲み出て来るんですよ。
とりあえず、あやねのケツで癒されながら頑張ります。


「忌火起草」も買いましたよ。ええ買いましたとも。
…プレイしていてすっげえ不安感に苛まれるんですけど、わたくしだけ?


ちなみにもう一本買いました。「ダークキングダム」。


…久々にジャケ買いして地雷を踏みました。

キャラ選択のアホポーズから嫌な予感はしてたんですが。

バッドエンドを出した後は、キャラクターを選択し直してキャラ別のバッドエンドを回収するクセを付けないと、本気で地獄を見ますね。このゲーム。
全エンディング到達後の「金のしおり」で追加されたエピローグを見た感想は…「綺麗に終わってくれたなあ」の一言です。
「おしまい」の文字が画面に浮かんだ瞬間、非常に暖かい気持ちになりました。
しかしまあ、黒歴史扱いの「2」も最初からここまでシナリオを完成させていれば、あそこまで叩かれなくて済んだと思うんですけどねぇ…。
まあ、「妄想編」とシナリオコンプリート後の「毒デンパ」がある以上、どっちにしても悪評は避けられなかったとは思いますが。
とりあえず、コンプリートの御褒美って事で、今日はプレステ3のソフトを色々買ってみましたよ。
まずは「NINJA GAIDEN Σ」
XBOX版の「無印」「BLACK」を持ってるくせに、また買ってしまいました。当時は10面まで泣く思いをして進めたんですが、戦車x2の後のヘリ戦で投げ出してしまいました。
もうね、何十回もコンティニューしても進めないと、こめかみから変な汁が滲み出て来るんですよ。
とりあえず、あやねのケツで癒されながら頑張ります。


「忌火起草」も買いましたよ。ええ買いましたとも。
…プレイしていてすっげえ不安感に苛まれるんですけど、わたくしだけ?


ちなみにもう一本買いました。「ダークキングダム」。


…久々にジャケ買いして地雷を踏みました。

キャラ選択のアホポーズから嫌な予感はしてたんですが。
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2008-05-22 22:15 |
カテゴリ:ゲーム
昨日の丑三つ時までかかって前エントリーの作成を完了し、のんびりと2chの家庭用ゲーム板を巡回していると、「街」スレッドで気になる書き込みを発見しました。
【NEW MISSION】 街 40日目 【中村光一 脅迫】
981 名前:なまえをいれてください[sage] 投稿日:2008/05/21(水) 14:30:28 ID:2iECdEIQ
街2キタ━━━(゜∀゜)━━━!!
待ってて良かったWii
イマビキ草Wiiと零4の次はこれ買うわ
982 名前:なまえをいれてください[sage] 投稿日:2008/05/21(水) 14:34:12 ID:m5jXH6ct
http://bull.s11.x-beat.com/src/bull109763.jpg
http://bull.s11.x-beat.com/src/bull109764.jpg
http://bull.s11.x-beat.com/src/bull109765.jpg
983 名前:なまえをいれてください[sage] 投稿日:2008/05/21(水) 14:34:43 ID:WMzxRi4Q
キタ━━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!
むめがドキドキしてきた



いやあ、前作(サターン版)の発売から丸10年。くじけず待った甲斐がありました。
なんか、「428」というタイトルが2007年クソゲーオブザイヤーを獲得した四八(仮)と似ている事に(主に売り上げ面で)一抹の不安を覚えますが、大丈夫ですよね。多分。


【NEW MISSION】 街 40日目 【中村光一 脅迫】
981 名前:なまえをいれてください[sage] 投稿日:2008/05/21(水) 14:30:28 ID:2iECdEIQ
街2キタ━━━(゜∀゜)━━━!!
待ってて良かったWii
イマビキ草Wiiと零4の次はこれ買うわ
982 名前:なまえをいれてください[sage] 投稿日:2008/05/21(水) 14:34:12 ID:m5jXH6ct
http://bull.s11.x-beat.com/src/bull109763.jpg
http://bull.s11.x-beat.com/src/bull109764.jpg
http://bull.s11.x-beat.com/src/bull109765.jpg
983 名前:なまえをいれてください[sage] 投稿日:2008/05/21(水) 14:34:43 ID:WMzxRi4Q
キタ━━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!
むめがドキドキしてきた



いやあ、前作(サターン版)の発売から丸10年。くじけず待った甲斐がありました。
なんか、「428」というタイトルが2007年クソゲーオブザイヤーを獲得した四八(仮)と似ている事に(主に売り上げ面で)一抹の不安を覚えますが、大丈夫ですよね。多分。


2008-05-22 01:20 |
カテゴリ:ゲーム
個人的な話で恐縮ですが、わたくしが好きなゲームのジャンルに、いわゆる「アドベンチャーゲーム」というのがあるのですが、ゲームの表現方法が進化するにつれて「アドベンチャーゲーム」というのも様々な進化を遂げました。
その進化した一ジャンルとして「サウンドノベル」というものが生まれました。プレイヤーの選択によって様々な変化を遂げるシナリオという要素は、従来のメディアでは味わえなかった未知の興奮を多くのプレイヤーに与えたものです。
そこで今回は、チュンソフト社の「サウンドノベル」シリーズについて語ってみたいと思います。ちなみに今回のエントリーも割とネタバレ要素を含んでおりますので、未プレイの方はご注意をば。
■弟切草
チュンソフトが制作した記念すべきサウンドノベル第一弾。発売前は「この値段だったら小説10冊買った方がマシ」などと一部では揶揄されましたが、いざプレイしてみるとサンプリングを駆使したリアルな効果音と、プレイヤーの選択によって刻一刻と変化するストーリーは極めて斬新な試みでした。


本作のヒロイン「奈美」と二人きりで迷い込んだ洋館で起こる怪奇現象の数々と、徐々に解き明かされる真実と衝撃の結末は、今プレイしても色褪せる事はありません。
数あるシナリオの中で個人的に最も印象に残っているのは「やけど編」ですね。幼い頃に負った火傷の傷の為に、周囲の子供達から執拗なイジメを受け続けた「ナオミ」の徐々に壊れていく心を綴った「青い日記帳」は今でも個人的にトラウマだったり。


また、プレイ回数に応じて「選択肢が増える」のも面白い試みでありまして、最初のうちはシリアスな選択肢しか選べないのですが、プレイ回数によっておちゃらけた選択肢がぽつりぽつりと増えていくさまと、どんどん脱線していくシナリオのギャップは、それまでの「恐怖」や「悲しみ」の色合いが濃かっただけに相当なインパクトがありました。

■かまいたちの夜
前作の好評から制作されたサウンドノベル第二弾。ストーリーは「スキー旅行に出かけた大学生の主人公・透と彼のガールフレンド・真理が、滞在先のペンション「シュプール」で起こる陰惨な殺人事件に巻き込まれるゲーム」でして、前作よりも「現実に起こりうるシチュエーション」のおかげでリアリティは前作よりも増しました。

真犯人究明を妨げるトラップが随所に盛り込まれたシナリオのおかげで、初プレイで真犯人を見つける事はほぼ不可能。そのため多くのユーザーは「誰が犯人か解らず、疑心暗鬼に陥る恐怖感」「プレイヤーの推理ミスによって次々と殺されていくペンション宿泊客」という凄まじい恐怖に怯えるはめとなりました。

実は「かまいたちの夜の醍醐味はバッドエンドにあり」と言われるほどにバッドエンドが豊富なゲームでして、最短ルートで真犯人を告発すると、とんでもなくあっさり終わってしまいます。新規にプレイする人は是非とも攻略サイトなど見ないで独力でプレイする事を強くオススメいたしますよ。


ちなみに本作「かまいたちの夜」はテレビドラマになった事もあります。…まあ、御察しの通り、見事な原作レイプっぷりを炸裂させまして、公式ホームページの掲示板が一時期大荒れになってしまいました。
その結果、都合の悪い書き込みは容赦なく粛清される独裁国家ばりの言論統制が行われる事になったのですが、その検閲を掻い潜って縦読みが掲載されるさまは本作を遊び尽くした一部のファンをニヤリとさせました。何せ、「かまいたち」の最後の謎は縦読みに隠されていたのですから。


(※左から三行目を縦読みしてみましょう)

■街・運命の交差点(サブタイトルは移植版から付きました)
外人部隊から逃亡した傭兵・オタク刑事・ダイエットに悩むお気楽女・謎の組織に勧誘される冴えない学生などなど、複数の主人公達の織り成す五日間のストーリー。様々に絡み合い、影響しあう人間模様を描いた、サウンドノベルシリーズの最高傑作とも呼べる作品です。



…ところが、このゲームはその練り込まれた内容に反して悲しいくらいに売れませんでした。(一説によると5億の赤字を出したとか)俳優を起用した実写取り込みのグラフィックに敬遠したユーザーも多く、なおかつ対応ハードがセガサターンの末期という事もあって売り上げは燦々たるものでした。

しかしその売り上げに反して、プレイしたユーザーの評価も上々でして、発売から10年経った今でも続編を希望するプレイヤーは相当数に上ります。
特に隠しシナリオ「花火」と暖かい気持ちになるエンディングは、鈴木結女氏の歌の素晴らしさと併せて感涙必至ですので、未体験の方は是非ともプレイをお勧め致しますよ。チンチコーレ!

■かまいたちの夜2 監獄島のわらべ唄
好評を博した「かまいたちの夜」の続編。「1」のメインストーリーであるペンション連続殺人事件をあっさり「無かったこと」にした豪快な判断は賛否両論でした。メインキャストを前作からそっくりそのまま持ってくるとなると、次回作は必然的に「ゲストキャラが犯人である」事が前提になってしまう為に色々難しい部分はあったのでしょうが…

結果的に本格的ミステリーだった前作とは打って変わってオカルト・サイコホラー色を強めた本作は、その破天荒な内容ゆえにプレイヤーの大ブーイングを浴びました。


特に、グロテスクで猟奇的な表現に特化した上に後味の悪い結末だらけというシナリオに批判が集中し、「プレイヤーの望んでいるもの」と「開発者が作りたかったもの」が決定的に乖離しているとこういうものが出来あがるという、ある意味いい見本ではありましたが。
ちなみにシナリオのデンパっぷりは「妄想編」が突出しておりまして、その凄まじさは別の意味で特筆モノ。大丈夫かこれ。








更に言うと全エンディング到達後の御褒美のひどさはもっと特筆モノ。



コメントは…差し控えさせてもらってよろしいでしょうかね。
■かまいたちの夜×3 三日月島事件の真相
その暴走したシナリオゆえに大ブーイングを浴びた「2」の続編。ちなみに本作の主人公は何とコテコテのナニワ親父「香山誠一」。しかもゲーム開始早々に何者かに殺害されるという出オチっぷり。

その他にも前作のメインキャラクター「矢島透」「久保田俊夫」「北野啓子」各人の視点シナリオもありまして、いずれかのキャラクターが間違った行動を取っているとシナリオがロックされるという「街」で好評だったザッピングシステムを取り入れたのはいいのですが、何度も何度も同じ文章を読まされるのは正直ちょっと苦痛だったかなと。


前2作のメインシナリオも同時収録されているのは嬉しいオマケでしたが、「3」自体のボリューム不足を考えるとちょっと複雑な気分になりますね。
特筆すべきは、「2」であれだけとっ散らかったシナリオをきちんと完結させた事でしょう。オカルト要素も取り入れながらも、それなりの説得力とカタルシスを兼ね備えた結末は割と必見です。
シリーズ中屈指の壊れっぷりを見せる「ピンクのしおり」の暴走っぷりはもっと必見ですが。



ちなみに「金のしおり」出現条件は「80個近くある全エンディング」を制覇するという途方も無さすぎるものでして、「特定のキャラクターが特定の行動をさせないとフラグが立たない」為、その作業感は賽の河原の石積みレベルでありました。
■3年B組金八先生 伝説の教壇に立て!
サウンドノベルを数多くリリースしてきたチュンソフトが、自ら開拓したジャンルを発展させた「ロールプレイドラマ」。病気で休職する破目になった金八先生の替わりにサクラ中学校3年B組の生徒の担任を任された主人公を操作して、生徒たちの悩みに取り組んでいくというもの。
実はテレビドラマとの共通点は殆ど無く、シナリオ・登場キャラクター等々完全オリジナルなので元ドラマに抵抗があった人も安心してプレイ出来ると思います。

この作品もチュンソフトのゲームの法則なのか「出来がいい割には売り上げがパッとしなかった」という嫌なジンクスが発動しておりまして、原因は「人を選ぶ原作」なのとパッケージの凡庸さにあると睨んでいるのですが、いかがでしょうか。後に発売された「完全版」の方はゲームの雰囲気を忠実に再現した素晴らしいパッケージなんですけどねえ。

肝心のゲーム内容ですが、笑いあり・涙ありの良質な青春ストーリーのゲームでした。…9話が始まるまでは。
それまでの明るいトーンだった内容は急変し、数々の黒い噂がある美術教師「桐谷正輝」が赴任してからは主人公に対して好意を持って接していた「月山美咲」は桐谷に玩ばれた上に自殺未遂・広沢りん子先生は何者かに刃物で刺されるといったダークでサイコな展開に面食らったプレイヤーも多数おりました。
御多分に漏れず、わたくしもその一人でして、よくこれが全年齢対象で発売出来たなあと唖然とした記憶があります。





なお、誤解の無い様に申し上げておきますと、プレイ中の没入感とエンディングの素晴らしさは折り紙付きですので、興味のある方は是非ともプレイしてみては如何でしょうか。


ちなみにレーティングの問題で「通常版」から削除されたシナリオはガチガチのプロ市民先生「神崎武則」のエピソードだったのですが、「ターゲットの女生徒を自殺するまで追い詰めて愉しむ」人格破綻者よりもプロ市民先生の方が年齢制限に引っ掛かるとは、ソニーチェックのねじれっぷりも相変わらずみたいで何よりですね。

---
さてさて、いかがだったでしょうか。…え?PS3で発売された「忌火起草」が紹介されていないって?
体験版をプレイしただけで余りの怖さにギブしたんだよ!


その進化した一ジャンルとして「サウンドノベル」というものが生まれました。プレイヤーの選択によって様々な変化を遂げるシナリオという要素は、従来のメディアでは味わえなかった未知の興奮を多くのプレイヤーに与えたものです。
そこで今回は、チュンソフト社の「サウンドノベル」シリーズについて語ってみたいと思います。ちなみに今回のエントリーも割とネタバレ要素を含んでおりますので、未プレイの方はご注意をば。
■弟切草
チュンソフトが制作した記念すべきサウンドノベル第一弾。発売前は「この値段だったら小説10冊買った方がマシ」などと一部では揶揄されましたが、いざプレイしてみるとサンプリングを駆使したリアルな効果音と、プレイヤーの選択によって刻一刻と変化するストーリーは極めて斬新な試みでした。


本作のヒロイン「奈美」と二人きりで迷い込んだ洋館で起こる怪奇現象の数々と、徐々に解き明かされる真実と衝撃の結末は、今プレイしても色褪せる事はありません。
数あるシナリオの中で個人的に最も印象に残っているのは「やけど編」ですね。幼い頃に負った火傷の傷の為に、周囲の子供達から執拗なイジメを受け続けた「ナオミ」の徐々に壊れていく心を綴った「青い日記帳」は今でも個人的にトラウマだったり。


また、プレイ回数に応じて「選択肢が増える」のも面白い試みでありまして、最初のうちはシリアスな選択肢しか選べないのですが、プレイ回数によっておちゃらけた選択肢がぽつりぽつりと増えていくさまと、どんどん脱線していくシナリオのギャップは、それまでの「恐怖」や「悲しみ」の色合いが濃かっただけに相当なインパクトがありました。

■かまいたちの夜
前作の好評から制作されたサウンドノベル第二弾。ストーリーは「スキー旅行に出かけた大学生の主人公・透と彼のガールフレンド・真理が、滞在先のペンション「シュプール」で起こる陰惨な殺人事件に巻き込まれるゲーム」でして、前作よりも「現実に起こりうるシチュエーション」のおかげでリアリティは前作よりも増しました。

真犯人究明を妨げるトラップが随所に盛り込まれたシナリオのおかげで、初プレイで真犯人を見つける事はほぼ不可能。そのため多くのユーザーは「誰が犯人か解らず、疑心暗鬼に陥る恐怖感」「プレイヤーの推理ミスによって次々と殺されていくペンション宿泊客」という凄まじい恐怖に怯えるはめとなりました。

実は「かまいたちの夜の醍醐味はバッドエンドにあり」と言われるほどにバッドエンドが豊富なゲームでして、最短ルートで真犯人を告発すると、とんでもなくあっさり終わってしまいます。新規にプレイする人は是非とも攻略サイトなど見ないで独力でプレイする事を強くオススメいたしますよ。


ちなみに本作「かまいたちの夜」はテレビドラマになった事もあります。…まあ、御察しの通り、見事な原作レイプっぷりを炸裂させまして、公式ホームページの掲示板が一時期大荒れになってしまいました。
その結果、都合の悪い書き込みは容赦なく粛清される独裁国家ばりの言論統制が行われる事になったのですが、その検閲を掻い潜って縦読みが掲載されるさまは本作を遊び尽くした一部のファンをニヤリとさせました。何せ、「かまいたち」の最後の謎は縦読みに隠されていたのですから。


(※左から三行目を縦読みしてみましょう)

■街・運命の交差点(サブタイトルは移植版から付きました)
外人部隊から逃亡した傭兵・オタク刑事・ダイエットに悩むお気楽女・謎の組織に勧誘される冴えない学生などなど、複数の主人公達の織り成す五日間のストーリー。様々に絡み合い、影響しあう人間模様を描いた、サウンドノベルシリーズの最高傑作とも呼べる作品です。



…ところが、このゲームはその練り込まれた内容に反して悲しいくらいに売れませんでした。(一説によると5億の赤字を出したとか)俳優を起用した実写取り込みのグラフィックに敬遠したユーザーも多く、なおかつ対応ハードがセガサターンの末期という事もあって売り上げは燦々たるものでした。

しかしその売り上げに反して、プレイしたユーザーの評価も上々でして、発売から10年経った今でも続編を希望するプレイヤーは相当数に上ります。
特に隠しシナリオ「花火」と暖かい気持ちになるエンディングは、鈴木結女氏の歌の素晴らしさと併せて感涙必至ですので、未体験の方は是非ともプレイをお勧め致しますよ。チンチコーレ!

■かまいたちの夜2 監獄島のわらべ唄
好評を博した「かまいたちの夜」の続編。「1」のメインストーリーであるペンション連続殺人事件をあっさり「無かったこと」にした豪快な判断は賛否両論でした。メインキャストを前作からそっくりそのまま持ってくるとなると、次回作は必然的に「ゲストキャラが犯人である」事が前提になってしまう為に色々難しい部分はあったのでしょうが…

結果的に本格的ミステリーだった前作とは打って変わってオカルト・サイコホラー色を強めた本作は、その破天荒な内容ゆえにプレイヤーの大ブーイングを浴びました。


特に、グロテスクで猟奇的な表現に特化した上に後味の悪い結末だらけというシナリオに批判が集中し、「プレイヤーの望んでいるもの」と「開発者が作りたかったもの」が決定的に乖離しているとこういうものが出来あがるという、ある意味いい見本ではありましたが。
ちなみにシナリオのデンパっぷりは「妄想編」が突出しておりまして、その凄まじさは別の意味で特筆モノ。大丈夫かこれ。








更に言うと全エンディング到達後の御褒美のひどさはもっと特筆モノ。



コメントは…差し控えさせてもらってよろしいでしょうかね。
■かまいたちの夜×3 三日月島事件の真相
その暴走したシナリオゆえに大ブーイングを浴びた「2」の続編。ちなみに本作の主人公は何とコテコテのナニワ親父「香山誠一」。しかもゲーム開始早々に何者かに殺害されるという出オチっぷり。

その他にも前作のメインキャラクター「矢島透」「久保田俊夫」「北野啓子」各人の視点シナリオもありまして、いずれかのキャラクターが間違った行動を取っているとシナリオがロックされるという「街」で好評だったザッピングシステムを取り入れたのはいいのですが、何度も何度も同じ文章を読まされるのは正直ちょっと苦痛だったかなと。


前2作のメインシナリオも同時収録されているのは嬉しいオマケでしたが、「3」自体のボリューム不足を考えるとちょっと複雑な気分になりますね。
特筆すべきは、「2」であれだけとっ散らかったシナリオをきちんと完結させた事でしょう。オカルト要素も取り入れながらも、それなりの説得力とカタルシスを兼ね備えた結末は割と必見です。
シリーズ中屈指の壊れっぷりを見せる「ピンクのしおり」の暴走っぷりはもっと必見ですが。



ちなみに「金のしおり」出現条件は「80個近くある全エンディング」を制覇するという途方も無さすぎるものでして、「特定のキャラクターが特定の行動をさせないとフラグが立たない」為、その作業感は賽の河原の石積みレベルでありました。
■3年B組金八先生 伝説の教壇に立て!
サウンドノベルを数多くリリースしてきたチュンソフトが、自ら開拓したジャンルを発展させた「ロールプレイドラマ」。病気で休職する破目になった金八先生の替わりにサクラ中学校3年B組の生徒の担任を任された主人公を操作して、生徒たちの悩みに取り組んでいくというもの。
実はテレビドラマとの共通点は殆ど無く、シナリオ・登場キャラクター等々完全オリジナルなので元ドラマに抵抗があった人も安心してプレイ出来ると思います。

この作品もチュンソフトのゲームの法則なのか「出来がいい割には売り上げがパッとしなかった」という嫌なジンクスが発動しておりまして、原因は「人を選ぶ原作」なのとパッケージの凡庸さにあると睨んでいるのですが、いかがでしょうか。後に発売された「完全版」の方はゲームの雰囲気を忠実に再現した素晴らしいパッケージなんですけどねえ。

肝心のゲーム内容ですが、笑いあり・涙ありの良質な青春ストーリーのゲームでした。…9話が始まるまでは。
それまでの明るいトーンだった内容は急変し、数々の黒い噂がある美術教師「桐谷正輝」が赴任してからは主人公に対して好意を持って接していた「月山美咲」は桐谷に玩ばれた上に自殺未遂・広沢りん子先生は何者かに刃物で刺されるといったダークでサイコな展開に面食らったプレイヤーも多数おりました。
御多分に漏れず、わたくしもその一人でして、よくこれが全年齢対象で発売出来たなあと唖然とした記憶があります。





なお、誤解の無い様に申し上げておきますと、プレイ中の没入感とエンディングの素晴らしさは折り紙付きですので、興味のある方は是非ともプレイしてみては如何でしょうか。


ちなみにレーティングの問題で「通常版」から削除されたシナリオはガチガチのプロ市民先生「神崎武則」のエピソードだったのですが、「ターゲットの女生徒を自殺するまで追い詰めて愉しむ」人格破綻者よりもプロ市民先生の方が年齢制限に引っ掛かるとは、ソニーチェックのねじれっぷりも相変わらずみたいで何よりですね。

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さてさて、いかがだったでしょうか。…え?PS3で発売された「忌火起草」が紹介されていないって?
体験版をプレイしただけで余りの怖さにギブしたんだよ!


2008-05-18 01:19 |
カテゴリ:たわごと
次回エントリーの為に今さら「かまいたちの夜x3」を黙々とプレイする大変暗い連休を過ごしておりました。
ピンク・黒のしおり両方とも出現させる事は出来たんですが、問題は金のしおり出現条件の
「全エンディングを制覇する」

…あとどれだけ時間をかければいいんだよ。
気分転換にプレイしていたVC版「罪と罰」が今回念願のノーコンティニュークリア達成。やったやったー。

ちなみに撃破数は1922。ええヌルいです。
試しに難易度ノーマルで挑んでみたところ、さっくり4面で死にました。やっぱりこのへんはトレジャーのゲームだなあ。
ちなみに一昨日・昨日は近所のホールにパチスロを打ちに行ってみたりしたんですが、「マッハGOGOGO2」はアホほど打ち込んでいる癖に、「哲也」の知識は初心者同然という間違ったパチスロ知識の持ち主のわたくしは、どうやら「哲也」の推定6をブン投げてしまったようです。

雀聖ランプの存在も知らない、トリプル役満演出でのナビストックカウントによる設定推測も知らない状態で打ったわたくしが悪いんですけどね。(後で知った)ああもったいない。
ちなみに一昨日打った「マッハGOGOGO2」は運だけで勝ちました。
ミッチーかわいいよミッチー。

ピンク・黒のしおり両方とも出現させる事は出来たんですが、問題は金のしおり出現条件の
「全エンディングを制覇する」

…あとどれだけ時間をかければいいんだよ。
気分転換にプレイしていたVC版「罪と罰」が今回念願のノーコンティニュークリア達成。やったやったー。

ちなみに撃破数は1922。ええヌルいです。
試しに難易度ノーマルで挑んでみたところ、さっくり4面で死にました。やっぱりこのへんはトレジャーのゲームだなあ。
ちなみに一昨日・昨日は近所のホールにパチスロを打ちに行ってみたりしたんですが、「マッハGOGOGO2」はアホほど打ち込んでいる癖に、「哲也」の知識は初心者同然という間違ったパチスロ知識の持ち主のわたくしは、どうやら「哲也」の推定6をブン投げてしまったようです。

雀聖ランプの存在も知らない、トリプル役満演出でのナビストックカウントによる設定推測も知らない状態で打ったわたくしが悪いんですけどね。(後で知った)ああもったいない。
ちなみに一昨日打った「マッハGOGOGO2」は運だけで勝ちました。

ミッチーかわいいよミッチー。

2008-05-15 22:35 |
カテゴリ:ゲーム
先週から続いていた地獄の8連チャン出勤もようやく終わり、今日から数日間のお休みをもらう事となりました。
さあ、次回の記事の構想もまとまったので、ここ数日放置していた拙ブログの新記事を父さんとっとと書き上げちゃうよーとたかを括っていたところ、例によって地獄の大難産になってしまいました。
ちなみに次回の記事内容はこんな感じで。



チュンソフトのサウンドノベルシリーズに対する好き勝手なレビューを試みてみたものの、余りにもまとまらないので、今日一日半泣きになって過ごしておりました。
おまけにこのシリーズ、予想外にタイトルが多いのに気付く始末。
墓穴を掘るとは、まさにこの事。
こういう思いをする度に、わたくし自身の文才の無さに愕然としてしまいます。とほほ。
訪問者の方々、もうしばらく待って頂ければ幸いです。どうもすみません。
とりあえず、先日購入して放置していた「かまいたちの夜x3」を今からプレイします。「忌火起草」はまだ買ってないので、スルーでいいですかねえ。
「ざけんなボケ!名作だからスルーすんな」というご意見がありましたらコメント欄までお願い致します。
財力と気力が許せば、善処したいと思いますので。
さあ、次回の記事の構想もまとまったので、ここ数日放置していた拙ブログの新記事を父さんとっとと書き上げちゃうよーとたかを括っていたところ、例によって地獄の大難産になってしまいました。
ちなみに次回の記事内容はこんな感じで。



チュンソフトのサウンドノベルシリーズに対する好き勝手なレビューを試みてみたものの、余りにもまとまらないので、今日一日半泣きになって過ごしておりました。
おまけにこのシリーズ、予想外にタイトルが多いのに気付く始末。
墓穴を掘るとは、まさにこの事。
こういう思いをする度に、わたくし自身の文才の無さに愕然としてしまいます。とほほ。
訪問者の方々、もうしばらく待って頂ければ幸いです。どうもすみません。
とりあえず、先日購入して放置していた「かまいたちの夜x3」を今からプレイします。「忌火起草」はまだ買ってないので、スルーでいいですかねえ。
「ざけんなボケ!名作だからスルーすんな」というご意見がありましたらコメント欄までお願い致します。
財力と気力が許せば、善処したいと思いますので。
2008-05-09 01:47 |
カテゴリ:おすすめ漫画
先日、友達と集まって飲む機会があったんですが、その時にお友達のげきくんからいつものようにオススメ漫画を貸してもらいました。
その中で、わたくしの心に強く響いたのが「ヨイコノミライ・完全版」でした。

これがまあ、相当に衝撃的な内容であったので、今回のエントリーは「ヨイコノミライ・完全版」に関する書評などをつらつらと垂れ流していきたいと思います。
尚、本エントリーは作品の伏線・結末に関するネタバレを含んでおりますので、未見の方はご注意を。
さて、本作の内容を簡単に説明すると、古くは「究極超人あ~る」、最近では「げんしけん」に至るまで、今や一ジャンルとして形成しつつある文化系部活動・サークルを題材とする緩い日常を描写した学園ラブコメ漫画なんですが、特筆すべきは可愛らしい絵柄とは相反したリアルで残酷な描写と、メインの読者であると思われるオタク層に対して真っ向から叩き付けた痛烈なメッセージとも取れる斬新な設定・ストーリー展開でしょう。

以下、簡単なあらすじです。
漫画に対する熱意だけはあるものの、技術も実績も無い典型的な精神論者の主人公「井之上広海」は、自分が部長を勤める漫研の部員が「既存作品の偏狭な批評」や「キャラ萌え話」に腐心するばかりで全く創作をしない事に苛立ちを覚え、ふとしたきっかけで病弱で学校にほとんど来ない「保健室の姫」と噂される青木杏(あんず)に相談を持ちかける。


「部員のモチベーション向上には、本格的な同人誌を皆で作ってみてはどうかしら」とアドバイスする杏だったが、実は井之上に対する好意からのアドバイスでは無く、彼女自身の策略の為に計算された言葉だった。
その策略とは、「プロの漫画家であったが、周囲の心無い批評(とも呼べない誹謗中傷)に心を病んで亡くなった母親と、漫画雑誌編集者である父親に強制されて好きでもない漫画を強制的に描き続けさせられる」立場である杏が、「向上心の無いぬるま湯のような閉じたコミュニティの中で、無責任かつ尊大に放言する「何の生産性も無いオタク」を潰すというもので、彼女自身の復讐とも呼べるものであった。
そのターゲットとされる漫研部員の面々も
・高尚で難解な文学的表現に耽溺する潔癖症で男嫌いのリストカット常習者「桂坂詩織」
・オカルトに耽溺する余り妄想と現実の区別が付かない重度のストーカー腐女子「平松かの子」
・主観による無責任な感想」と批評の区別が付かず、他者や作品に対して罵倒しか出来ないエセ批評家「天原強」

・取り得も存在感も無い無能オタクで、陰では大門夕子に匿名でエロアイコラを送りつけたりする粘着ストーカー「内田直」
・容姿に対するコンプレックスから他者への攻撃性だけ増幅したゴスロリで巨漢の腐女子「有栖川萌絵」
・アイドル声優気取りで媚態を振りまく反面・強烈なナルシシズムと打算的で腹黒い性格を持つ「大門夕子」

という、オタクのマイナス部分を強調して煮凝りにしたような強烈な面々でして、そんな口先だけで技能の伴わない連中に「売れる同人誌」を作るという井之上の壮大すぎる目標など達成出来るはずもなく、杏の策略通り漫研は徐々に崩壊していきます。それも漫研部員の心も一緒に。



しかも、紆余曲折の末に完成した同人誌も、漫研の先輩であり売れっ子同人作家である双子の兄弟「衣笠一輝・瞬」兄弟に「お客にお金を頂く出来ではない」と冷徹な批評をされる始末。

同好の士が集う生ぬるい癒しのコミュニティであった漫研が厳しい商業主義の場に晒された事と、杏の策略によって心の暗部を増幅させていく漫研部員達という、どこまでも救いの無い展開の中で、唯一の救いは逆境をバネとして絵描きとしての才能を開花させていくもの(有栖川萌絵)や、詩織の裏切りによって他者への依存から脱却するもの(大門夕子)、そして困難や確執をを乗り越えて結ばれる井之上・杏、衣笠瞬・詩織たちの姿でした。


それとは裏腹に、何の成長もしないまま己の殻に閉じこもる者。とりわけ、失恋・親友との決別・自身の才能の限界から、妄想を肥大化させて心の殻に閉じこもってしまった「平松かの子」の「誰もいない教室で妄想を相手に談笑する」シーンで締め括られたラストシーンは、ありがちなハッピーエンドで締め括られる幾多の凡作とは一線を画しております。



見方によっては「彼女は永遠に誰も傷つけず、誰にも傷つけられない幸せな世界に留まり続けられた」訳でして、この「どちらにも解釈できる」エンディングは藤子・F・不二雄先生のSF短編「流血鬼」「やすらぎの館」「あのバカは荒野を目指す」と被って見えるのはわたくしだけでしょうか。
「現実に向き合い、夢を実現させる為に前向きに進んでいく者たち」
現在は希望に満ちているけれども、その先にはどうしようもなく理不尽な困難が待ち構えているのかも知れません。
「現実に背を向け、努力も進歩も放棄していつまでも己の殻の中に閉じこもる者たち」
一般的に考えれば悲劇的かも知れませんが、「誰にも、何にも邪魔されずに、好きな事だけ見ていられるユートピア」を手に入れたのかも知れません。
痛烈なメッセージ性や題材は人を選ぶかも知れませんが、是非とも読んで欲しい名作です。
その中で、わたくしの心に強く響いたのが「ヨイコノミライ・完全版」でした。

これがまあ、相当に衝撃的な内容であったので、今回のエントリーは「ヨイコノミライ・完全版」に関する書評などをつらつらと垂れ流していきたいと思います。
尚、本エントリーは作品の伏線・結末に関するネタバレを含んでおりますので、未見の方はご注意を。
さて、本作の内容を簡単に説明すると、古くは「究極超人あ~る」、最近では「げんしけん」に至るまで、今や一ジャンルとして形成しつつある文化系部活動・サークルを題材とする緩い日常を描写した学園ラブコメ漫画なんですが、特筆すべきは可愛らしい絵柄とは相反したリアルで残酷な描写と、メインの読者であると思われるオタク層に対して真っ向から叩き付けた痛烈なメッセージとも取れる斬新な設定・ストーリー展開でしょう。

以下、簡単なあらすじです。
漫画に対する熱意だけはあるものの、技術も実績も無い典型的な精神論者の主人公「井之上広海」は、自分が部長を勤める漫研の部員が「既存作品の偏狭な批評」や「キャラ萌え話」に腐心するばかりで全く創作をしない事に苛立ちを覚え、ふとしたきっかけで病弱で学校にほとんど来ない「保健室の姫」と噂される青木杏(あんず)に相談を持ちかける。


「部員のモチベーション向上には、本格的な同人誌を皆で作ってみてはどうかしら」とアドバイスする杏だったが、実は井之上に対する好意からのアドバイスでは無く、彼女自身の策略の為に計算された言葉だった。
その策略とは、「プロの漫画家であったが、周囲の心無い批評(とも呼べない誹謗中傷)に心を病んで亡くなった母親と、漫画雑誌編集者である父親に強制されて好きでもない漫画を強制的に描き続けさせられる」立場である杏が、「向上心の無いぬるま湯のような閉じたコミュニティの中で、無責任かつ尊大に放言する「何の生産性も無いオタク」を潰すというもので、彼女自身の復讐とも呼べるものであった。
そのターゲットとされる漫研部員の面々も
・高尚で難解な文学的表現に耽溺する潔癖症で男嫌いのリストカット常習者「桂坂詩織」
・オカルトに耽溺する余り妄想と現実の区別が付かない重度のストーカー腐女子「平松かの子」
・主観による無責任な感想」と批評の区別が付かず、他者や作品に対して罵倒しか出来ないエセ批評家「天原強」

・取り得も存在感も無い無能オタクで、陰では大門夕子に匿名でエロアイコラを送りつけたりする粘着ストーカー「内田直」
・容姿に対するコンプレックスから他者への攻撃性だけ増幅したゴスロリで巨漢の腐女子「有栖川萌絵」
・アイドル声優気取りで媚態を振りまく反面・強烈なナルシシズムと打算的で腹黒い性格を持つ「大門夕子」

という、オタクのマイナス部分を強調して煮凝りにしたような強烈な面々でして、そんな口先だけで技能の伴わない連中に「売れる同人誌」を作るという井之上の壮大すぎる目標など達成出来るはずもなく、杏の策略通り漫研は徐々に崩壊していきます。それも漫研部員の心も一緒に。



しかも、紆余曲折の末に完成した同人誌も、漫研の先輩であり売れっ子同人作家である双子の兄弟「衣笠一輝・瞬」兄弟に「お客にお金を頂く出来ではない」と冷徹な批評をされる始末。

同好の士が集う生ぬるい癒しのコミュニティであった漫研が厳しい商業主義の場に晒された事と、杏の策略によって心の暗部を増幅させていく漫研部員達という、どこまでも救いの無い展開の中で、唯一の救いは逆境をバネとして絵描きとしての才能を開花させていくもの(有栖川萌絵)や、詩織の裏切りによって他者への依存から脱却するもの(大門夕子)、そして困難や確執をを乗り越えて結ばれる井之上・杏、衣笠瞬・詩織たちの姿でした。


それとは裏腹に、何の成長もしないまま己の殻に閉じこもる者。とりわけ、失恋・親友との決別・自身の才能の限界から、妄想を肥大化させて心の殻に閉じこもってしまった「平松かの子」の「誰もいない教室で妄想を相手に談笑する」シーンで締め括られたラストシーンは、ありがちなハッピーエンドで締め括られる幾多の凡作とは一線を画しております。



見方によっては「彼女は永遠に誰も傷つけず、誰にも傷つけられない幸せな世界に留まり続けられた」訳でして、この「どちらにも解釈できる」エンディングは藤子・F・不二雄先生のSF短編「流血鬼」「やすらぎの館」「あのバカは荒野を目指す」と被って見えるのはわたくしだけでしょうか。
「現実に向き合い、夢を実現させる為に前向きに進んでいく者たち」
現在は希望に満ちているけれども、その先にはどうしようもなく理不尽な困難が待ち構えているのかも知れません。
「現実に背を向け、努力も進歩も放棄していつまでも己の殻の中に閉じこもる者たち」
一般的に考えれば悲劇的かも知れませんが、「誰にも、何にも邪魔されずに、好きな事だけ見ていられるユートピア」を手に入れたのかも知れません。
痛烈なメッセージ性や題材は人を選ぶかも知れませんが、是非とも読んで欲しい名作です。
2008-05-02 01:30 |
カテゴリ:アニメ
最近めっきりニコニコ動画の視聴にハマっているわたくしですが、特に子供時代に観ていた「(新)パーマン」にゾッコンの日々を送っております。

(アニメ版「パーマン」は1967年に放映された白黒バージョンが初代ですので、以後本文中の「パーマン」は1983年から放映された「新」の事と思って下さい。)
放映開始から25年経過した今でも、1パート10分の中にテンポ良く凝縮されたストーリーとギャグ、そして生き生きとしたキャラクター達の魅力は色褪せる事はありませんでした。
いやマジで普通以上に面白かったんですよ。
しかし、延べ4年に渡って放送された本作、本放送時には気付かなかった部分に今更気付いてしまったんですが…
パー子って、元祖ツンデレキャラじゃないでしょうか?

放送初期の話では「ただの勝気な女の子」という扱いだったのが、放送中期辺りから物凄く「満夫くん好き好きオーラ」を事あるごとに放出している気がしてならないんですよ。

パー子の声をわざとダミ声で演じているにも関わらず、微妙に伝わってくる増山江威子さんの艶っぽくも甘いボイスもその要因の一つなのですが。(増山さんの代表作は、『ルパン三世』シリーズの峰不二子、『天才バカボン』シリーズのバカボンのママ、『キューティーハニー(初代)』の如月ハニーなど)
原作や初代白黒アニメ版のパー子はそこまで「デレ」っぷりを晒す事も無かったのですが、本作の「デレ」っぷりはもう大変。
その「デレ」っぷりたるや、メインヒロインのみっちゃん(沢田ミチ子)すら凌駕する程です。

まあ、みっちゃんの憧れの人は「パーマン1号」であり、中の人である須羽満夫自身にさして興味が無いという事もあるのですが。

なおかつ、その憧れの一号に対しても「パー子の言いつけによってワンピース姿でのパトロールを義務付けられる1号」のエピソードに於いて「パー子さんの言いなりになるパーマンなんて嫌いよ!」と簡単に幻滅するだけならばまだしも、「オナベ!」と微妙に間違っている罵倒を平気で繰り出す始末。



そりゃニコニコ動画で「ビッチ」「ビチ子」と揶揄されるのも当然ですわな。
話が脱線してしまいましたので、パー子のツンデレっぷりを如実に表すエピソードをいくつか紹介していきますと、とある勘違いから満夫をパーマン1号と思い込んだミチ子が怒涛の押しかけ女房っぷりを決行した時のパー子のキレっぷり。


それ以外のエピソードでもパーマン1号=満夫が女の子にモテる描写があると大抵不機嫌そうな顔をしております。(下の画像などは作画のバンクミスにしても違和感なさすぎるのが笑えますね)

そして、極めつけが「勉強の苦手な満夫の家庭教師役をノーギャラで買って出た時」の大胆っぷりも忘れてはいけません。


「どう?先生らしく見えるン?」とピンクのセーター・黒のタイトスカートとストッキングに身を包んでお色気を振りまくさまは、お前本当に小学生かと突っ込みたくなりましたが。性的な意味で。

パー子の正体が国民的アイドルの星野スミレである事を知らないばかりか、とんでもないブスであると勘違いしているはずの満夫ですらも、この時ばかりは大胆にセクハラに勤しむ始末。


そりゃまあ、ここまで大胆に迫られて平気でいる男の子などいる訳もなく、彼の行動は至極当然であると思うのですが。
ちなみに原作の「パーマン」最終回で満夫はスーパーマンとしての修行のためバード星に旅立ってしまうのですが、実は「ドラえもん」本編の中で後日談がちょっぴり触れられておりました。


旧アニメ版「ドラえもん」(厳密には日テレ版「ドラ」の存在もある為、この表現は適切ではないのですが)ではペンダントの写真は良く解らない青年になっていましたが、平成版「ドラえもん」ではばっちり原作通り「須羽満夫」になっております。良くやったスタッフ!



さてさて、最後になりましたが「パーマン」本編中の星野スミレさんの美少女っぷりと、素顔を知らない満夫の想像するパー子像のギャップが余りに面白すぎたので比較画像を掲載して終わりにしたいと思います。




…いくら何でもこれはないだろう。

(アニメ版「パーマン」は1967年に放映された白黒バージョンが初代ですので、以後本文中の「パーマン」は1983年から放映された「新」の事と思って下さい。)
放映開始から25年経過した今でも、1パート10分の中にテンポ良く凝縮されたストーリーとギャグ、そして生き生きとしたキャラクター達の魅力は色褪せる事はありませんでした。
いやマジで普通以上に面白かったんですよ。
しかし、延べ4年に渡って放送された本作、本放送時には気付かなかった部分に今更気付いてしまったんですが…
パー子って、元祖ツンデレキャラじゃないでしょうか?

放送初期の話では「ただの勝気な女の子」という扱いだったのが、放送中期辺りから物凄く「満夫くん好き好きオーラ」を事あるごとに放出している気がしてならないんですよ。

パー子の声をわざとダミ声で演じているにも関わらず、微妙に伝わってくる増山江威子さんの艶っぽくも甘いボイスもその要因の一つなのですが。(増山さんの代表作は、『ルパン三世』シリーズの峰不二子、『天才バカボン』シリーズのバカボンのママ、『キューティーハニー(初代)』の如月ハニーなど)
原作や初代白黒アニメ版のパー子はそこまで「デレ」っぷりを晒す事も無かったのですが、本作の「デレ」っぷりはもう大変。
その「デレ」っぷりたるや、メインヒロインのみっちゃん(沢田ミチ子)すら凌駕する程です。

まあ、みっちゃんの憧れの人は「パーマン1号」であり、中の人である須羽満夫自身にさして興味が無いという事もあるのですが。

なおかつ、その憧れの一号に対しても「パー子の言いつけによってワンピース姿でのパトロールを義務付けられる1号」のエピソードに於いて「パー子さんの言いなりになるパーマンなんて嫌いよ!」と簡単に幻滅するだけならばまだしも、「オナベ!」と微妙に間違っている罵倒を平気で繰り出す始末。



そりゃニコニコ動画で「ビッチ」「ビチ子」と揶揄されるのも当然ですわな。
話が脱線してしまいましたので、パー子のツンデレっぷりを如実に表すエピソードをいくつか紹介していきますと、とある勘違いから満夫をパーマン1号と思い込んだミチ子が怒涛の押しかけ女房っぷりを決行した時のパー子のキレっぷり。


それ以外のエピソードでもパーマン1号=満夫が女の子にモテる描写があると大抵不機嫌そうな顔をしております。(下の画像などは作画のバンクミスにしても違和感なさすぎるのが笑えますね)

そして、極めつけが「勉強の苦手な満夫の家庭教師役をノーギャラで買って出た時」の大胆っぷりも忘れてはいけません。


「どう?先生らしく見えるン?」とピンクのセーター・黒のタイトスカートとストッキングに身を包んでお色気を振りまくさまは、お前本当に小学生かと突っ込みたくなりましたが。

パー子の正体が国民的アイドルの星野スミレである事を知らないばかりか、とんでもないブスであると勘違いしているはずの満夫ですらも、この時ばかりは大胆にセクハラに勤しむ始末。


そりゃまあ、ここまで大胆に迫られて平気でいる男の子などいる訳もなく、彼の行動は至極当然であると思うのですが。
ちなみに原作の「パーマン」最終回で満夫はスーパーマンとしての修行のためバード星に旅立ってしまうのですが、実は「ドラえもん」本編の中で後日談がちょっぴり触れられておりました。


旧アニメ版「ドラえもん」(厳密には日テレ版「ドラ」の存在もある為、この表現は適切ではないのですが)ではペンダントの写真は良く解らない青年になっていましたが、平成版「ドラえもん」ではばっちり原作通り「須羽満夫」になっております。良くやったスタッフ!



さてさて、最後になりましたが「パーマン」本編中の星野スミレさんの美少女っぷりと、素顔を知らない満夫の想像するパー子像のギャップが余りに面白すぎたので比較画像を掲載して終わりにしたいと思います。




…いくら何でもこれはないだろう。
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