割と有名なところですと、ファミコンでアダルトゲームを精力的にリリースし続けた「ハッカー」ブランドのソフト群なんかがそれにあたりますが、ファミコンブームも末期に差し掛かり「ストII」ブーム真っ只中の1992年にヘンテコなファミコンソフトが発売されました。
そのソフト名は「MATSER FIGHTER II」



それはどう見ても「ストII」そっくりな非正規ソフト。その余りのいかがわしさに興味を持ち、当時秋葉原の露天商やタイゲン貿易あたりで購入した人もそれなりにいたのですが、破綻したゲームバランスと操作性・汚いグラフィックとメチャクチャなサウンドは興味本位で購入した物好きなユーザーを失意のドン底に叩き落としました。
ところが、その中でも「正規流通品では味わえない妖気にも似た禍々しさ」に魅了された人も一部おり、そういった人達は秋葉原の露天商やヤフーオークションでソフトを買い漁ったものです。
…ええまあ、ご多分に漏れずわたくしもその一人ですが。
ところが、パチモノソフトの中にも一部良心的な開発者が手掛けた傑作ソフトも混じっており、今回はそれらを紹介したいと思います。ちなみにほとんどが「勝手に移植モノ」なので元のゲームとの比較もまた一興かなと。入手は困難なものばかりですが…
■ストリートファイターZERO2 '97 購入金額:5000円

技術力に定評のあるHAMMER TEAM作品。ファミコンらしからぬ美麗グラフィックとショボい音源ながら頑張ったBGMはお見事。オープニングデモはZERO2準拠なのにグラフィックはZEROの流用というのがいい味出してますw エンディングもしっかりあるのは好印象。(どのキャラでクリアしてもリュウのエンディングですが)



■キング・オブ・ファイターズ'96 購入金額:5000円

アホみたいに気合いの入ったオープニングは必見。少ない色数で緻密に描かれた絵はネオジオ版よりもいい味出してます。音楽も◎。対戦前のキャラクター紹介グラフィックが、ネオジオCD版で追加された書下ろしを使用しているのも素晴らしいです。それだけにゲーム中の調子外れなBGMとの落差が残念。




※ちなみにこのソフトだけエミュが対応しなかったので、実機からキャプチャーしました。
■ファイナルファイト3 購入金額:15000円
BGMの流用っぷりを見る限り「マイティファイナルファイト」をベースに作ったキャラ変えハック物なのかな?と思いますがダッシュ攻撃・コマンド必殺技等が入っており操作感も抜群。「マイティファイナルファイト」本家よりも面白いという不思議ソフト。



■真サムライスピリッツ2 購入金額:15000円
ファミコンの限界レベルまで迫ったかのような美麗オープニングは必見。ゲーム本編も破綻なくアレンジされています。これがなかなかの出来でして、花諷院和狆の必殺技「心乱呪符」(この技を喰らった相手は一定時間レバー入力が上下左右反転される)まで再現されているのにはびっくり。パチモノ格闘ゲームとして最高峰の出来だと思います。




ナコルルの勝利メッセージに変な一文が追加されているのはちょっとアレですけど。

しかしまあ、何でわざわざ低スペックなファミコン移植版の購入にそこまでの情熱を捧げるのかと疑問を感じる方もおられると思います。
「グラディウス」「スペースハリアー」の移植は今考えても相当無茶な移植でしたから。




スペースハリアーに関しては動画で比較した方が解り易いですね。
わたくしがそこまで情熱を捧げた主な理由は、ファミコンが現役当時にリリースされたアーケードゲームの移植タイトルのイタさを追体験したかったのと、ファミコンのハードスペックでネオジオ格闘ゲームがどんな無茶移植をされたのかどうしても知りたかった為でした。
あと、ハードとしての旬が過ぎて新作タイトルがリリースされなくなったファミコンのソフトをもっと遊びたかったというのもありましたね。
移植元のタイトルと移植先のハードに対する愛情が無ければ、これらのソフトをエミュレーターでプレイしても「ふーん、だからそれで?」という感想しか沸かないと思います。肝心なのはファミコン実機で遊ぶからこそ面白いんですね。
…さて、ここまで記事を書き連ねていて「グラディウスAC2007」の存在に今頃気付きましたorz
本家ファミコン版よりも遥かにアーケード版そっくりに描き直されたグラフィックは驚愕の一言。
こういった発見があるからレトロゲームマニアを止められないんだよなあ。
ああもう、ここまで来たら誰かファミコン版「華の舞」なんか移植してくれないでしょうか。
当方、10万までなら用意しますよ。


