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2009-01-18 02:05 | カテゴリ:個人的偏愛ゲーム
今を遡る事17年前の1992年。
カプコンが発売した「ストリートファイターII」の世界的大ヒットによって、低迷状態を続けていたアーケードゲーム業界は息を吹き返し、巷のゲームセンターは電子音や爆発音の代わりに必殺技のかけ声や打撃音・象の鳴き声に包まれる事となりました。
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そして、そんな対戦格闘ゲームブームに乗り遅れまいとライバルメーカーは類似ゲームをこぞってリリースしたものの、どれもカプコン本家を抜く完成度のものは発売されずじまいでした。

その中、SNKがネオジオでリリースした「餓狼伝説」は、「ストII」の順番待ち時間に遊ぶ「もどきゲーム」として一定の評価を受けた程度でしたが、続編の「餓狼伝説2」を経て「餓狼伝説SPECIAL」では、シリーズのマイナーチェンジに明け暮れてマンネリ化した「スーパーストリートファイターII」を抜く人気を博したのを覚えております。

ここでSNKは「サムライスピリッツ」「龍虎の拳」とスマッシュヒットを連発。特に「龍虎の拳2」は、CPシステムより解像度の劣るネオジオというハードで究極レベルまで極められたグラフィック・サウンド・演出に大変魅了されたのを覚えております。…ゲームシステムは正直アレでしたけどね。
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そして1994年、わたくしのいき付けのボーリング場に置いてあるMVS筐体に、ある新作ゲームが入荷しました。そのゲームの名前は「ファイトフィーバー」。
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開発を担当したVICCOM社のキム・カッファン社長(実在します。あのキム・カッファンのモデルとなった人物)と業務提携した記念作品でありながら、そのあまりの凄まじいクソゲーっぷりは、せっかくここまで育ったネオジオのブランドを完全崩壊させるに十分過ぎる破壊力でした。

どうでもいいけど、ニコニコ動画の「ファイトフィーバー」動画は空耳コメントの破壊力が物凄いので超オススメ。「援交、します!」「スマンコ~」「あっひゃっひゃっひゃっ」とか。


そんな「ファイトフィーバー」が多くのネオジオファンの心に大きなトラウマを植えつけ、心の傷も癒えかけていた時期に一つのゲームの発売がアナウンスされました。それが「キング・オブ・ファイターズ'94」でした。「餓狼伝説」「龍虎の拳」のキャラクターはおろか、過去のSNK作品で登場した麻宮アテナ・椎拳崇 ・ラルフ・クラーク等などのキャラクターが一堂に会するドリームマッチに古参のSNKファンは心躍らせたものです。もちろんわたくしもその一人でした。
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ところが、それまでのSNKゲームには無かったタイルパターンを駆使した硬質なグラフィックと、独創性に欠けた造りの安直とも取れるゲーム内容は発売当時から賛否両論を巻き起こしました。実は本作を開発したのはシューティングゲーム「ラストリゾート」を開発した旧アイレム開発チームの為、グラフィックの雰囲気が違うのも当然の話だったのですけれども。
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何はともあれ、一般的な評価は学生層を中心に大ヒットを巻き起こしたのですが、わたくしは前述の「ファイトフィーバー」に多大なトラウマを叩き込まれた事もあり、相当に低い評価をした記憶があります。特に「リョウの挑発ポーズ」や「ハイデルンのネックローリング」のモーションは「ファイトフィーバー」の臭いがプンプンしてて。
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「KOF'94」のグラフィックに疑問を呈したのはわたくしだけではなく、当時発売された「ゲーム批評」誌は「グラフィックの荒さ・ゲームバランスの安直さ」を辛辣に腐しておりまして、それにブチ切れた開発スタッフは「俺たちゃ視力を落としながら、それこそ命を削る思いでKOF’94を作ったんだよ。プレイするだけのド素人が無責任な評価を下すんじゃねえ」といった要旨の抗議文を「ゲーム批評」誌に送り付け、そんなイタい文章がそのまま掲載されてしまう事態に発展してしまいました。

ちなみにそのイタい抗議文は「ゲーム批評総集編」にも収録されていないので、どうしても読みたい方は当時の「ゲーム批評」本誌を古本屋で探して下さいね。血眼で。

さて、そんなすったもんだの末の発売された「KOF'95」ですが、前作を遥かに凌駕するパワーアップが随所に図られ、それは前作をプレイしたプレイヤーの想像を遥かに超えるものでした。
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闘いの熱気を伝える効果抜群のBGMと効果音、「ストII」の基本システムを踏襲しながら「攻撃避け・避け攻撃」「パワー溜め」「超必殺技」といった過去のSNK対戦格闘から発展改良したゲームシステムに加え、パワーMAXでのガードキャンセル・弱・強すり替えによるマニアックなコンボ構築、全体に高い攻撃力による一発逆転性の高いゲームバランスなどなど、対戦格闘マニアを唸らせるに十二分な出来でした。

難易度の高いCPU戦に於いては、今考えるとやり過ぎな程に詐欺臭い挙動を示しますが、対戦格闘爛熟期の1995年では「これぐらい難しい方がやり甲斐がある」とむしろ高評価されたものです。

特にグラフィック関係のパワーアップは凄まじく、確かに開発スタッフが命を削って描き込んだという表現が相応しいほどに見違えたグラフィックは、多くのプレイヤー達の度肝を抜きました。
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極太明朝体風で統一されたメッセージフォント・背景の随所に生かされたプリレンダグラフィックの美しさもさる事ながら、前作で指摘された基本モーションの使いまわしは完全撤廃され、各キャラクター別に独自に流麗なフットワークをするまでになりました。その凄まじさは、握り締める指先までアニメーションするキャラクターはおろか、アテナに到ってはフルフレームでアニメーションするほどです。'94では舞のおっぱいぐらいしかフルフレームで動く部分が無かったってのに。
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ここでやっと本エントリーの一番語りたい部分なのですが、「KOF」のキャラクターグラフィックの格好よさは「'95」が最高だと思うのです。

ここ数日もの間、KOFシリーズを2003までプレイして「何故KOF'95のキャラクターグラフィックはここまで練りこまれているのか」を考察し続けていたのですが、先ほどやっと結論が出ました。

キャラクターの頭身の高さによるスマートさとファッショナブルさを兼ね備えたデザインセンスもさる事ながら、「キャラクターのフットワークモーション」に特別な技術と情熱・センスを注いでいるからだと思うのです。

同時期にカプコンが「X-MEN」「ヴァンパイア」シリーズから「躍動感のあるグラフィックをどう表現するか」に対する答えとして、海外アニメの手法「フルアニメーション」「メタモルフォーゼ」を取り入れたのとは正反対に、「KOF'95」は日本の「リミテッド・アニメ」の手法を取り入れました。
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ここで差す「リミテッドアニメ」とは、日本のアニメーション技術の中で生まれた「動かす部分は動かし、止める部分は止める」というものでして、尚且つ日本で文化として馴染みのある「能」「歌舞伎」の技法を採り入れて「止まっているグラフィックはとにかく格好いいポーズにする」というものでした。

例えるならば、特撮やアニメでヒーローやヒロインの「キメポーズ」がありますよね?

KOF'95における止め絵の格好良さは、それらと同源だと思うのです。


その結果、「格好いいポーズ」から「格好いいポーズ」へと流麗かつ緻密に中割りされたアニメパターンの相乗効果で、シリーズ屈指の躍動感と格好よさが表現されたのでした。「'96」以降は不恰好なモーションが増えたおかげで、「'95」程の効果が見込めないのが残念な限りです。特にリョウ・サカザキさんの'96以降の不恰好ぶりは「ストリートファイターZERO2」の火引弾と見間違うぐらいにひどいものでした。
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また、アニメーション手法が素晴らしくても肝心のキャラクターが格好悪くてはどうにもなりません。先ほど触れたグラフィック部分もさる事ながら、チームエディットしない事によって表示される「特定チーム勝利時独自の勝利メッセージ」も相当に情熱を注いでいると思うのです。
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それはあたかも、「そのキャラクターが持っている持論や価値観まで代弁している」ほどで、どれも一見の価値ありです。個人的にはジョー東がライバルチーム(庵・ビリー・影二)に向けて放つメッセージがお気に入りだったり。
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そして、アーケードで大好評を博した「KOF'95」はセガサターンやプレイステーションにも移植されましたが、プレステ版のダメ移植ぶりを尻目にサターン版は専用カートリッジまで開発してロード時間の軽減と、移植度の高さを実現しているので、こちらもオススメ。(移植には定評のある「るつぼチーム」なのもまた良し)アテナチームでクリアすると特別なスタッフロールまで流れますよ。(ネオジオCD版の特典を移植しています)


さて、エントリー書き終わりまで6日を費やした難産エントリーでしたが、いかがだったでしょうか。
シリーズ最新作「KOF XII」では、それまでの使い回しグラフィックを撤廃して新規にグラフィックを描き起こしたらしいので、それに期待しつつ本エントリーを締めくくる事に致します。
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個人的には、シリーズを重ねるごとにモーションがぶさいくになるリョウ・サカザキさんをどうにかして欲しいと思っているのですが。


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